2023-02-17

給餌か、多様な蜜源植物か

私は年間を通じて給餌を行っていません。砂糖水も、代用花粉も、です。

代用花粉を与えたことは一度もありません。砂糖水給餌は、過去に何度か蜂蜜の代償として与えたこともありますが、今はやっていません。蜜切れで越冬できないとしても、それは生き抜く能力がなかったとして、淘汰されて好都合と考えています。

砂糖水給餌の問題点は、蜂蜜を売る時に胸を張って「純粋蜂蜜」といえない問題以外にも、蜂の健康を考えると、エネルギーしかないジャンクフードだからです。お菓子ばかり食べて生きていくことはできないでしょう。

晩冬の奨励給餌ほど愚かなことはありません。一旦奨励給餌を行ったら、春が来るまで給餌を続けなければなりません。途中で止めたら貯蜜切れで凍死します。しかも、育児を早く始めさせたにもかかわらず、春が来るのを待っていた群れに追い抜かれることになります。では、一体何のための給餌なのでしょうか?

代用花粉を与えている養蜂家は、良かれと思ってそうしているのでしょうが、そうすることは意味がないどころか害になることばかりです。悪徳養蜂業者を儲けさせるだけです。

毎日、栄養スカスカのものばかり食べて健康でいられることはないでしょう。人間が、お菓子ばかり、肉ばかり、食べていてはいけないのに、なぜミツバチは例外だと思うのでしょうか? 同じものばかり食べていては腸内フローラは最悪なことになっています。ミツバチなら大丈夫なのでしょうか? とんでもない!

自然に咲く花の花粉なら良いかというと、それはそうだと言えますが、同じものばかりではいけません。多様な花から得られた花粉でなければなりません。

代用花粉は、チキンラーメンを食べさせるようなものです。言い方は悪いですが、手抜き料理を出しているようなものです。私はそうするかわりに、ミツバチに手の込んだ上等な料理を与えています。つまりは、多様で豊富な蜜源植物を与えています。これに優る代用花粉なぞありません。