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9月, 2019の投稿を表示しています

総合的なヘギイタダニ対策の必要性について

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アピスタンと 感染状況 8月のお盆の頃、羽の縮れた蜂が見つかったので「アピスタン」というダニ駆除剤を全群に投入しました。これは非常に高価な薬で、マニュアルに従うなら1群あたり700円ほどかかります。「1群あたり700円」と言っても、保有群数分必要ですので、100群の場合は7万円にもなります。目が飛び出そうです。 このダニ駆除剤は最大6週間まで使うことができますが、それほど長期間使わなければならない訳ではありません。アピスタンは投入直後からすぐに効果が現れるからです。もし群れがヘギイタダニに寄生されているなら、底に赤く小さな破片のようなものが落下しているのに気づくはずです。 (仰向けになっているヘギイタダニ。細かい足が見えます。) アピスタンを入れてみましたが、ほとんどダニは落ちておらず、全体の1割程度の群れでダニの寄生を確認できた程度です。厳密なことを言えば、すべての群れにダニはいるのでしょうが、大半の群れは直ちに対処しなければならないほど深刻だったわけではありません。 多くが深刻でないとしても、一部が全体にダニを拡散させる原因となりえ、また、どの群れがどの程度感染しているのかも分からないことから、ダニ駆除は養蜂場全体で一斉に実施しなければなりません。 これは、ダニ駆除の必要がない/必要性の乏しい群れにもダニ駆除剤を入れることになります。そうすることは、ほとんどのダニ駆除剤を無駄にしてしまうだけでなく、ダニの薬剤抵抗性を高めることにもなります。また、ダニ駆除剤の投薬は、ガンの化学療法と同じで、体が小さく弱いダニを殺しますが、同時に蜂をも殺すことになります。 オス蜂巣房除去 現在日本の養蜂において、化学薬品を使ったダニ駆除は限界に達しています。ダニが薬剤抵抗性を獲得してしまっており効果は弱くなっており、またそのために、安易な養蜂家が濫用しているために、ますます効き目が薄くなっています。 ダニ対策は、究極的には、ダニ耐性の低い蜂群を滅ぶに任せ、生き残った耐性群からやり直すべきなのですが、そのような勇気のある養蜂家はいません。そこで、別の方法が模索されます。 ヘギイタダニは蛹になる直前の雄蜂巣房に入ることが多いので、その性質を逆手に取り、内検時に雄蜂の蛹を潰すようにしています。手作業で行う「雄蜂トラップ」のようなもの

オオスズメバチ対策

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上荘は自然に恵まれたところですが、それは同時に天敵も豊富にいるということでもあります。 ミツバチにとっての天敵は、人間、シオヤアブ、トンボ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、カマキリ、ツバメ等さまざまいますが、中でもオオスズメバチは、ものの1、2時間で群れを壊滅させることができる最大の天敵のひとつです。ニホンミツバチもセイヨウミツバチもオオスズメバチに襲われるとほぼ確実に滅ぼされます。ニホンミツバチは蜂球で対抗すると言われていますが、それでいつでも撃退できるわけではありません。むしろそれは運が良い方で、普通は狙われたら最後です。殊にセイヨウミツバチは、養蜂家の加護がなければ冬が来るまでにほぼ確実に全滅させられます。 そのようなわけで日本の養蜂家は、オオスズメバチの魔の手からセイヨウミツバチを護り切らなければならないわけですが、だからといってオオスズメバチを殺すというのは憚れます。「正当防衛」と言っても無闇に殺生すべきではありませんし、そもそもオオスズメバチは虫を捕ってくれることから、農家にとっては益虫です。そこで、そのような益虫であるオオスズメバチをなるべく殺さずに、かつミツバチも保護できるような方法を模索しなければなりません。 間違った方法 大手養蜂業者が販売している「ススメバチ捕殺器」を用いるのはNGです。何らススメバチ対策にはなりません。「ススメバチ捕殺器」は、業者を儲けさせるものの、まったくスズメバチ対策にはならない最悪のツールです。 「ペットボトルトラップ」はどうでしょうか。ペットボトルトラップとは、砂糖水を入れたペットボトルの上部にオオスズメバチが入ることができるくらいの穴を開けておくというものです。砂糖水は数日で腐りますが、その発酵臭にオオスズメバチがつられ、ペットボトルの中に入ってきます。しかしその後出ることはできないため、ペットボトルの中で死ぬことになります。 この方法は、多くのスズメバチを殺すことができるので一見意味があるように思えますが、実際は無意味な対策です。というのも、ペットボトルで殺すことができるオオスズメバチは全体の極一部でしかないからです。また、砂糖水の発酵臭は、養蜂場にオオスズメバチをおびき寄せることにもなります。この方法が、賢明な対策と言えないのは明らかです。 正しい方法

養蜂場ができてから--訪問者

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「 養蜂場ができるまで--大木の伐採 」の続きです。 養蜂場は、人がめったに寄り付かない上荘の片隅にあります。ほとんど誰もやって来ませんが、稀に散歩や見回り、探検、間違い等で訪れる方もいらっしゃいます。 夜な夜なやって来る訪問者もいます。動物たちです。 最もよく来るのがアライグマです。餌を探しに来ているようです。 昨年は一匹で来ていたのですが、今年からは数が増えました。 アライグマがやって来る時は物音がするので直ぐに分かります。まるで人が近づいてくるような音を立ててやって来ます。 ウサギもやってきます。養蜂場の雑草を食べてくれたら助かるのですが、雑草は伸びる一方です。 これはアナグマです。タヌキかと思いましたが、アナグマです。なお、上荘にはタヌキもアナグマも生息しています。 キジです。春はずっとけたたましい声を上げていました。近くに巣を造っていたのだと思います。 これはメジロでしょうか。スズメ科の鳥だと思われます。 典型的なキジバトです。蕎麦の種をついばみに来たのかもしれません。 猫です。どなたかにかわれているのでしょう。写真が全般的に荒いのは、遠くから写しているからです。近づいて撮ろうとすると逃げられてしまいますから。 この他にイノシシもやって来ます。見境なく掘り返すので通路には穴ができでこぼこになっています。 上荘には野生の動物がたくさんいますが、そのことが直ちに自然の豊かさを示すわけではありません。イノシシの荒ぶり方を見ると、食料は不十分で住みにくいところなのかもしれません。 「 養蜂場ができてから--雑草対策 」に続きます。

ミツバチはどこから蜜を集めてきているのか

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「 防除困難植物ヤブガラシとアレチウリの存在意義 」の続きです。 上荘養蜂場のミツバチはどこから蜜を集めてきているのでしょうか。一般的にセイヨウミツバチの行動半径は2、3kmと言われています(下の写真はみとろフルーツパークを中心に円を描いています。写真はGoogle earthのものを利用しています)。 この見解に従えば、上荘養蜂場のミツバチは上荘町を全体をカバーしています。名実ともに上荘養蜂場ということになります。 (みとろフルーツパークから半径2kmの図) しかし、上の「行動半径は2、3km」というのは俗説で、研究によればセイヨウミツバチは蜜を集める場合、一般的には半径5、6kmまで飛び、最大で12km先まで飛ぶこともあるとのことです。 半径5、6kmまで飛ぶのなら、平荘も八幡も神野も氷丘も行動範囲内ということになります。12kmまで飛ぶのなら、加古川全体だけでなく、高砂、稲美、播磨、小野もカバーすることになります。あの小さな体で加古川一帯や周辺を飛び回っていると考えると胸が熱くなります。 (みとろフルーツパークから半径6kmの図) (みとろフルーツパークから半径12kmの図) 実際のところ、ミツバチは合理的な生き物なので、巣に近いところから蜜を集めます。上荘は花が豊富なので、12kmや5、6kmも飛ぶことはなく、おそらくは半径1km以内の花から蜜を集めているものと思われます。 ミツバチは時速30kmで飛ぶ ミツバチは時速30kmで飛ぶことができると言われています。「時速30kmで飛ぶ」ということは、1km先の花まで2分で飛んでいくということです。極端な言い方をすると、2分で1km先の花へ飛んで行き、蜜を集めたら2分で巣に戻るというわけです。 ここで考えたいのは、ミツバチの働き蜂の全長が約13mmだということです。9才の人の平均身長は130cm超です(健康局「平成25年、26年国民健康・栄養調査報告」)。ミツバチの働き蜂は9才の人の100分の1の大きさです。 さきほど「ミツバチは時速30kmで飛ぶ」と書きましたが、これを人間でたとえるなら、時速3000kmすなわち音速の2.5倍(マッハ2.5)で飛んでいるようなものです。 人間では考えられないほどの身体能力です。 「 セイタカアワダチソウは生態系を