生態系対策、イエネコ追加へ 環境省、希少種の捕食などで
環境省に対して私は批判的です。特に「特定外来生物法」を愚法だと思い嫌っています。何が嫌いかと言うと、筋が通っていないところです。恣意的なところも嫌いです。
「生態系被害防止外来種リスト」ではイエネコを「防除推進外来種」に位置付けることについてですが、これそのものについては筋が通っているところがあります。
ご存知のとおり、イエネコは外来種で、もともと日本にはいませんでした。奈良時代ないし平安時代に持ち込まれ、宇多天皇など貴族が飼っていました。また、江戸時代においても始めの頃は放し飼いではなかったはずで、首に紐をつけて飼っていました。
とすると、最近までの放し飼いの方がおかしいわけで、それが元に戻されようとしているに過ぎないとも言えます。
まあでも環境省は、江戸時代までの飼育形態に戻したいわけではないのでしょうが。そもそも環境省の担当者は、そのような歴史について知らない可能性すらあります。
奄美大島でのイエネコによる希少種被害はあるのでしょう。本土では同じような被害がないのかというと、そんなことはなく、知ろうとしていないだけで、あるいは誰もあえて指摘しないようにしているのでしょう。だから、イエネコの「防除推進外来種」指定自体に関しては筋が通っています。
しかし、環境省はその趣旨の説明を求められたところ、イエネコを「むやみに外に出したり、遺棄したりしないよう管理徹底を求める。法的拘束力はなく、国民に注意喚起する意味合いが大きい」という説明に終始しています。その程度のものなら、キャンペーンなりなんなりやれば済む話です。それなのになぜ、わざわざ「防除推進外来種」指定を行うのでしょうか?
と、長い前振りをしましたが、ニホンミツバチが朝鮮出兵時の外来種であることに対して環境省は何も言いません。これは非常に都合が悪い事実だからです。
ニホンミツバチは環境に貢献しているというストーリーですから、外来種だと認めてしまうとこれまでの方針と矛盾するため、それはできないのでしょう。彼ら/彼女らにとって科学的真実はどうでもよいのです。
環境省や生物学者は、生態系の脆さばかり強調しますが、ニッチはすぐに埋められます。自然は強靭でしなやかなのです。神でもないのに「アレは有用でアレは有害だ」とか、よくもまあ分類できるものです。
ネコだってネズミ対策になる利点もあるわけで、なんにでも良い面と悪い面があります。ミツバチも同じです。
で、その「生態系被害防止外来種リスト」ですが、結局イエネコを「防除推進外来種」に位置付けることはやめたそうです。
猫の生態系対策案撤回へ 被害防止リスト変更せず
もし本当にイエネコが有害なら、国民が反対したとしてもそんなの無視して押し通すでべきでしょ? これまでやってきたように。国民の反応によって強行したり撤回したりするようなリストなら、それは一体何のリストなのでしょうか?
環境省の「特定外来生物法」の運用はまったく筋が通っていません。