「ハチはなぜ大量死したのか--越冬失敗」の続きです。
夏は蜜源が乏しく貯蜜切れで餓死する群れが出ることもあります。これがそれです。
今年の夏は、強風を招いた台風9号の影響でオホーツク海気団が南に引っ張られ、涼しい夏/早い秋となりましたが、実質的な秋雨前線が停滞し、異例の長雨が続きました。
その結果、採餌行動は抑制され、蜂にとっても予定外の貯蜜切れとなってしまったのです。
「ハチはなぜ大量死したのか--越冬失敗」の続きです。
夏は蜜源が乏しく貯蜜切れで餓死する群れが出ることもあります。これがそれです。
今年の夏は、強風を招いた台風9号の影響でオホーツク海気団が南に引っ張られ、涼しい夏/早い秋となりましたが、実質的な秋雨前線が停滞し、異例の長雨が続きました。
その結果、採餌行動は抑制され、蜂にとっても予定外の貯蜜切れとなってしまったのです。
「ミツバチとレモンバーム」と「養蜂場ができてから--タバコの吸い殻の不法投棄」の続きです。
今年の夏は不思議なことに貯蜜が減らず、むしろ増えるという珍しい夏でした。もちろん、夏でも花がまったくないわけではなく、早朝に仕事をしているようですが、巣箱の温度を下げる仕事などで蜜が無駄に消費され、トータルでは減るのが普通なので、今年は例外的です。
このような変化は、気候の影響や蜂群の良好な健康状態などが影響していると思われますが、もしかすると養蜂場でカボチャを育てていたことも関係があるかもしれません。カボチャは真夏に咲き、多くの蜜と花粉を供給してくれる稀有な植物だからです。
カボチャは蜜源植物としての利用だけでなく、実を収穫することもできます。むしろそうすることの方が普通です。わたしのところでも順調にカボチャは育っており収穫を楽しみにしていたのですが、ある日突然、未熟な実も含めなくなっていました。残っていたのは宙にぶら下がっていた2個だけです。
犯人はイノシシです。現在、上荘ではイノシシ対策としての柵の設置が進んでいますが、加古川市の予算の都合上不完全なままで、まったく役に立っていません。それどころか、丁度養蜂場に誘導される状態になっています。イノシシの巡回ルートにカボチャを育てていて食べられずに済ますことはできません。
先ほど、「犯人はイノシシ」と書きましたが、イノシシには違法性の認識はないので罪はありません。悪いのは中途半端な対策のまま放置している加古川市の方です。
「わたしの養蜂具――虫眼鏡」の続きです。
前回は皆さんが使っていないと思われる養蜂具を紹介しましたが、今回は皆さんが使っていてわたしは使っていない養蜂具についてです。
それは燻煙器です。セイヨウミツバチの養蜂家のほとんどが燻煙器を用いています。煙で燻して蜂を大人しくさせるためです。蜂に煙を吹きかけるのは、「蜂が山火事と勘違いして巣から逃げる準備を始め無駄な闘争をしないためだ」、と一般に説明されています。対して、わたしの意見は、煙をかけたくらいで大人しくなったりはしないだろう、というものです。ニホンミツバチは煙を吹きかけなくても大人しいものです。ならば、煙は関係ないのではないでしょうか。
煙に効果があるかどうかはさておき、わたしがそんなことをしないのは、まず、蜂が可哀想だからです。何の罪も犯していないのに煙を吸わすというのは虐待です。わたしにはそんな酷い真似はできません。次に、蜂が襲ってくるとしても、面布を被って防護服を着て手袋をしていれば何の問題もないからです。さらに、気配を消して振動を与えずにそっとしていれば、蜂が騒ぐこともないからです。
わたしの意見では、燻煙器を使っている養蜂家は蜂を相当手荒く扱っているに違いありません。蜂に対する敬意が欠けているのでしょう。あるいは蜂をむやみに恐れているのでしょう。
わたしは燻製のような蜂蜜は食べたくありませんし、人様に差し上げたいとも思いません。そういうこともあり、わたしは燻煙器は使っていないのです。
「わたしの養蜂具――背負子」に続きます。