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12月, 2021の投稿を表示しています

害虫――アヅチグモ

花にしがみついたまま動かないミツバチを見つけ、不審に思って見てみると、頭に白い塊がついていました。 シロアヅチグモに、まんまと捕食されていたのです。クモといえば、巣を張って獲物がかかるのを待っているものをイメージしがちですが、巣を張らないクモもおり、アヅチグモがそれです。 これについては防ぐことはできないので、蜂の無事を祈ることしかできません。

人工飼料給餌について

言うまでもなく養蜂は農業であり養殖業のひとつです。しかしその養殖対象は昆虫なので、ウシやブタやニワトリの養殖とは趣きを異にしています。最も大きな違いといえば、それは餌やりで、ウシやブタやニワトリは餌をやり続けなければならないのに対し、ミツバチは自ら餌を探しに行くことから、基本的に餌やりの必要はありません。 しかし、過度に「効率化」させた養蜂の場合には餌やりは不可欠となり、他の養殖業と変わらなくなります。 砂糖水と代用花粉 ミツバチの餌とは、蜂蜜の代わりとなる砂糖水と、花粉の代わりとなる黄な粉(大豆粉末)あるいはビール酵母です。これらを花が少ない時期に、すなわち蜜源枯渇期である冬(冬季に給餌はできないので晩秋に行います)、梅雨、夏の時期に与えます。 通常このような人工飼料を与える必要はないのですが、商業的な養蜂に近づくと人工飼料給餌は当たり前のこととなり、春と秋以外は暇があれば砂糖水と黄な粉をやりつづけることになります。まさに「養」蜂です。 極端なことを言いえば、砂漠の真ん中であろうと、コンクリートしかない工業地帯であろうと、砂糖水と黄な粉を与え続ければミツバチを飼うことは可能です。しかしそれが持続可能な「養蜂」かと問われるなら、否と言わざるをえません。 過度の搾取と養蜂の適地 まず、砂糖水や黄な粉だけでは栄養に偏りがあるため、ミツバチの健全な成長は望めません。実際のところ、砂糖水と黄な粉で育てたミツバチは寿命が短くなるようです。人工飼料を与えている養蜂家は、それがミツバチの健康を損なっていることを十分意識すべきです。 次に、人工飼料自体コストがかかることも問題です。数群程度なら趣味の範囲なので問題になりませんが、群数が増えるほど費用はかさみます。また、特に砂糖水給餌は、販売用蜂蜜に混ざってはならないので、除蜜という面倒な作業を伴います。作業が増えるデメリットを押してまで砂糖水給餌に頼るのは養蜂のメリットを失っており、本末転倒のことのように思えます。 ここで基本的に立ち返って考えてみましょう。自然で暮らすミツバチは人間からの砂糖水や黄な粉を期待することはなく、またそれに頼ることもありません。ミツバチは餌が不足する時期に備えて自ら餌を備蓄しています。それが足りないというのは、搾取し過ぎているか、そもそも蜂を飼うべき所ではなかったということです。 基本的に養蜂は、蜜源が豊

わたしの養蜂具――温湿度計

「 わたしの養蜂具――隔王板 」のつづきです。 今回は、皆さんが使っていないが、わたしは使っている養蜂具についてです。それはSwitchbotの温湿度計です。 このブログでも度々取り上げて来ましたが、今年は温熱療法のキーデバイスとしても紹介することができました。 「 温湿度計による巣箱内温度のモニタリング 」 「 ビニール袋は保温に役立つか 」 これからは、温熱療法はヘギイタダニ防除方法として一般的になっていくと思いますが、外から巣箱内の温度をモニタリングできることは必須です。これまで温熱療法が普及しなかった理由のひとつとして、このようなデバイスがなかったことも挙げることができます。しかしそれも今やスマホの普及とともに可能となり、温熱療法は実際的な技術となりました。 巣箱内温度の把握は温熱療法以外にも、チモバールのような揮発性の毒ガスを使う場合にも重要です。それらは本来徐々に揮発することで、蜂は殺さない程度の濃度でダニを殺すことを想定していますが、温度が高いと急激に揮発し蜂までも殺してしまうからです。 巣箱内の温度は外気の影響を受けますが、日が当たる側面や蓋の部分などは意外と高温になっているものです。そういうところにチモバールの担体などを置くと大量死の原因になったりします。 そのような訳で、知っているようで実はあまり知らない巣箱内温度を把握するためにも、Switchbotの温湿度計は大活躍します。是非ご活用下さい。

ヘアリーベッチの発芽

「 簡単に増やせるローズマリー 」の続きです。 ヘアリーベッチは晩春か初夏の植物のイメージが強いですが、晩秋から芽を出し、冬にはある程度の広さで地面を覆っています。 これは草木が枯れ始めた11月上旬のヘアリーベッチです。 枯れ草しかない冬に青々としているのは不思議な感じがします。雑草抑えになってくれるのはありがたいことです。

現代農業1月号への寄稿について

「 現代農業11月号への寄稿について 」 今年は3度も現代農業に寄稿するという、想像もしていなかったことになりましたが、「3度あることは4度ある」ことになりました。 今度の記事は蜜源植物をテーマにしたものです。どこで養蜂を行うかは、ダニ問題がなければ、最も重要な問題でした。もちろん今も重要ですので、「養蜂の適地」という観点から書きました。 このように、養蜂のコアに関わる部分を書かせていただけたことは非常には幸いなことでした。内容は、これから養蜂を行おうとしている人を想定していますが、養蜂場を変えようと思っている人にも当てはまるものなので、いずれの方にも読んでいただければと思っています。