2022-01-07

冬の蜜源植物 クリスマスローズ

冬の蜜源植物にクリスマスローズがあります。クリスマスの頃に咲くわけではありませんが、概ね冬の間に花を咲かせます。


クリスマスローズはキンポウゲ科の植物で有毒です。学名の「ヘレボルス」は「食べたら死ぬ」という意味です。同じキンポウゲ科の植物にトリカブトがあり、トリカブトの蜜が混ざった蜂蜜を食べると中毒を起こします。そのため、クリスマスローズの蜜が混ざり込んだ場合に同様の問題が起こる可能性が考えれれますが、国内においてもまた国外においてもそのような報告はありません。なので、心配は杞憂です。

なぜクリスマスローズの蜜で中毒事故が起きていないのかについては、さまざまな理由が考えられます。まず、クリスマスローズの蜜にトリカブトのような成分が含まれていないか極めて微量なのかもしれません。また、有毒だとしても、蜜が集まるのは冬季で、蜜絞りが行われる6月までには蜂が食べ尽くしているか、有毒な成分が分解しているからなのかもしれません。理屈は分かりませんが、とにかく今のところクリスマスローズの蜜による中毒事故はありません。

今日においてクリスマスローズは、観賞用植物として庭先に咲かせる人は少なくないので、花の少ない冬には大きな助けとなっています。