2024-03-15

国会図書館所蔵『家蜂蓄養記』の写本のネガを寄贈いたしました

このたび(といっても昨年の『完訳 家蜂蓄養記』執筆のことですが)、研究目的の特別複写申請を行いました。複写は、マイクロフィルム化費用を負担し、そのネガフィルムを国会図書館に寄贈することを条件に、許可されました。

国会図書館は、蜂須賀家の「阿波国文庫」に所蔵されていた『家蜂蓄養記』の写本を持っています。それは、これまでずっとマイクロフィルム化されていなかったため、通常の手続きでは複写できず、一旦マイクロフィルム化してから紙焼きする必要がありました。

マイクロフィルム化されていない古文献の場合、「撮影」自体に130円、裏写りを防ぐための「入紙」にさらに13円かかります。これらは1枚あたりの費用なので、通常の複写の場合よりも2,392円余計にかかりました。

この最初のマイクロフィルム化費用を私が負担したので、皆さんは、1枚あたり70円で複写できます(別途、発送事務手数料に250円、送料に510円、さらに消費税かかりますが)。

国会図書館の『家蜂蓄養記』は、「阿波国文庫」から「特許局図書館」を経由して国会図書館に至っています。今回私が、マイクロフィルム化の特別複写申請を行ったということは、これまで誰も複写申請をしていなかったことになります。つまり、国会図書館の『家蜂蓄養記』は、誰も読むことなく、一世紀にわたって図書館に眠っていたということです。

『家蜂蓄養記』の写本は、いずれ国会図書館デジタルコレクションでも読めるようになるはずですが、それまでの間は、国立公文書館の方をご利用ください。