2026-01-23

japonicaという亜種小名について

ニホンミツバチは、秀吉の朝鮮出兵の時に持ち帰られたもので、その実態は、日本の在来種でも固有種でもない「朝鮮ミツバチ」です。それならば、Apis cerana japonicaを返上してApis cerana koreanaに改名しなければならないかと思ってしまいそうですが、必ずしもそうする必要はありません。

今更変えることは、かえって混乱を招くため、無理なことだからです。

学名にjaponicaが付いている生物は、ミツバチ以外にも多くあります。

代表的なものとしてコメがあります。アジアには、インディカ米とジャポニカ米があり、日本で主に食べられているのはジャポニカ米ですが、その学名は、Oryza sativa japonicaです。

しかし、その起源もニホンミツバチ同様、日本ではありません。ジャポニカ米は中国中央部が起源で、長江流域で栽培化されたものです。それが日本に伝わり、現代の私たちの主食になっています。

中国が起源だからと言って、今更Oryza sativa sinensisと改名するわけにはいかないでしょう。それと同じことです。学名は発見時の知識に基づいて付されるため、実態が明らかになればどうしても齟齬が生じるものなのです。