2022-02-18

養蜂家になるとはどういうことか3

養蜂家になるとはどういうことか2」の続きです。

「養蜂家になるとはどういうことか」では厳し目なことを書いていますが、今回は論調を変えて、「ミツバチを飼っていて良かった」と感じる時について書こうと思います。

「ミツバチを飼っていて良かった」と思うのは一体どのような時でしょうか。蜂蜜を絞った時でしょうか。その蜂蜜が売れた時でしょうか。あるいは、ミツバチが売れた時でしょうか。わたしが 「ミツバチを飼っていて良かった」と思うのは、ミツバチが近隣の植物の受粉を手伝い、地域の実りを増やしていることを想像する時です。養蜂場を中心にミツバチの行動半径にある、皆さんが農地や家庭菜園などで植えられた植物が、人知れずに普段よりも多くの実りをつけていると考えるのは楽しいものです。養蜂場があるのとないのとでは、大きな違いが生じます。

それだけではありません。自然に生えている、人が採らないような、しかし昆虫や動物、鳥が餌とするような実が多く実っていることを考えるのも楽しいものです。ミツバチは人間の生活に役立っているだけではなく、他のさまざまな生き物の生活にも貢献しているのです。

地域を豊かにしているのは、ミツバチだけではありませんが、ミツバチが一役買っているのは間違いありません。わたしはその自然の大きな流れに一枚噛んでいることに、しかしそれに気がついている人も知っている人もほとんどいないことに喜びを感じています。

皆さんもミツバチを飼うならこのような喜びを噛みしめることができます。