2019-06-14

養蜂場ができるまで--開墾

上荘養蜂場は、上荘のある方の農地をお借りし運営しています。

蜂はめったに人を刺すものではありませんが、人に恐怖心を抱かせてしまう問題があります。近くに/家の中に飛んできただけで大騒ぎになるのは珍しいことではありません。そもそも絶対に刺さないわけでもありません。不用意に近づくなら蜂刺事故も起こりえます。

そのような問題があるため、人が寄り付かないところを探していました。幸い理想とするところに農地があり、そこを貸していただくことができました。しかし、その農地は長年使われていなかったため、草木が生え放題になっていたのです。

養蜂も農業の一種ですが、田畑で植物を育てるわけではありません。極端なことを言えば、蜂が住む巣箱を置くことさえできればそれで十分です。しかし、だからといって藪のままで良いわけではありません。

草が生えたままではマムシが出やすいですし、マダニに取り付かれる恐れもあります。イバラのトゲに引っかかれば服が傷んだり破れたりしてしまいますし、ツタに足を引っ掛けて転倒する危険もあります。なによりも、荒れた農地を見ていると心が荒みます。

そこで、徹底して開墾することにしました。
これが、作業を開始する前の様子です。
なんと形容すべきでしょうか。立派な耕作放棄地? 
原野化しています。
笹、イバラ、セイタカアワダチソウ、クズ、カラスウリ、その他さまざまな草木に覆われています。
農地は一度雑草に覆われてしまうと、耕作には不適になります。
作物を育てようとしても、数年間は雑草と格闘することになってしまいます。
そのようなわけで、耕作をやめて数年経った農地は、借り主に敬遠されるようになり、ますます荒れてしまう悪循環に陥ります。
幸い養蜂は、雑草が多少生えたとしても直ちに困ることはありません。
草刈りは容易ではありませんでした。草木は縦にも横にも互いに絡み合っており、根本を刈るだけでは倒れてくれません。根本を切っても上で繋がっていてぶら下がったままです。そのため、草刈り機は横だけでなく縦にも動かさなけれなりませんでした。
無我夢中になって草刈り機を振り回しました。一体いつになったら終わるのでしょうか。
結局草刈りは、あらかた刈るのに3日、細かいところを含めれば1週間を要しました。

大分すっきりしましたね。
見晴らしが良くなりました。
日が当たって枯れればさらにボリュームは減少し、すっきりすることでしょう。
完璧な作業ではありませんが、ひとまずはこれで十分です。今後は必要に合わせて随時草刈りするのみです。
課題を解決すると次なる課題が見えてきます。多くの廃材が残されていたのです。

養蜂場ができるまで--残置物」に続きます。