「養蜂場ができるまで--開墾」の続きです。
一通り草刈りは終わりましたが、それで終わりというわけではありません。課題を解決すると次なる課題が見えてきます。
草刈りの次に待ち受けていたのはゴミ問題でした。わたしが借りるよりも何年も前に借りていた人が大量のゴミを残していたのです。それらのゴミは、草が生い茂っていたときには分かりませんでした。
「何かを借りたらなら、借りた時よりも綺麗にして返す」のが常識だと思うのですが、そうでない人もいます。ゴミを捨てて平気な人もいます。
あろうことか、ブルーシートがでてきました。それも1枚や2枚ではありません。一面覆っていたようです。雑草対策として敷いていたように思われます。
ブルーシートの上には落ち葉や土が積み重なっており、引っ張り上げることはできませんでした。少しの土でも全面に被さっていれば持ち上げらないほど重くなります。
引きずり出すこともできませんでした。笹が下から突き破って生えていたのです。
ブルーシートは上に引っ張り上げることも横に引きずり出すこともできませんから、端を探し出して、少し剥がし、スコップで笹の根を切り、少しずつ地面から引き剥がしていきました。
ブルーシートは一見丈夫なように思えますが、紫外線にも弱く、耐候性はそれほどではありません。長期間野ざらしになっていたためボロボロになっているところもあり、作業の負荷を高めていました。
ブルーシートの原料はポリエチレンを主とする合成樹脂です。 要するにプラスチックの一種です。
自然環境においていても腐って分解することはなく、このとおりずっと残り続けます。しかもまずいことに、バラバラにはなるのでますます自然環境に残ってしまう性質があります。
ブルーシートを残して去っていた人には大いに反省していただきたいものです。
残されていたのはブルーシートだけではありません。トタンやその他の金属類です。これらは主に鉄なので腐食するとボロボロになっていつかは自然に戻ります。何百年か後のことですが。
わずか10数年程度では錆びて汚らしくなるだけです。こうした金属類の残置物は1トン程度ありました。都台の坂を下りたところにある永和商事さんに引き取っていただき、大変助かりました。
ブルーシートや金属類のゴミがあれば、空き缶もあります。大きなゴミを残していくような人です。アルコール飲料の入った缶を放置していても不思議ではありません。
アルミも酸化が進めばいずれは土に還りますが、ご覧のとおり、鉄と比べれば遥かにゆっくりとしたものです。人類が滅んでもしばらくは残ることでしょう。
これらを飲んだ後は、飲酒運転で帰ったのでしょう。色々許せません。
ブルーシートや金属類のゴミがあれば、ブロックもあります。ブロックは便利なものですが、これを田畑の中に置きっぱなしにする感覚が理解できません。
レンガやブロックもいずれは風化してなくなりますが、なかなか無くならないので数千年以上前の古代メソポタミアやエジプトの人々の生活が今でも分かるわけです。
わたしはこれらのブロックを発掘することで、古代文明ではなく10数年前にここを借りた人物の使用状況を知ることができました。
なお、ブロックは市は回収してくれないので、再利用可能なものは再利用し有効活用しています。
「養蜂場ができるまで--大木の伐採」に続く