2025-10-03

奄美大島のトウヨウミツバチはいつからいるのか?

奄美大島のトウヨウミツバチを「在来種のニホンミツバチ」と言って憚らない人がいます。いつになったら、その発言を撤回するのでしょうか?

このような厳しい書き方をするのは、奄美大島のトウヨウミツバチが、自然移入したトウヨウミツバチの証拠がないことです。上の俗説の主張者は、「根拠はないが、なんとなくイメージで」そう言っているのです。

「奄美大島のトウヨウミツバチの在来種説」の証明責任を負っているのはその主張者です。そのような主張に反対する人が、在来種で「ない」ことの証明をする必要はありません。ただ単に、「在来種であることの証明はまだされていない」と指摘するだけで十分です。

奄美自体は昔からあり、人も住んでいました。あの『延喜式』にも名は出て来ます。しかし、奄美について文字の記録はほとんどないため、詳しい歴史は分かりません。奄美は、琉球や薩摩に統治されることはあっても、支配者を追放して自治を確立したことは、おそらくないほどに受け身な土地柄で、そのようなこともあり、奄美の記録はもっぱら外部の者に依っています。

私が調べた限り、奄美にミツバチの記録が確認されるのは大正時代からです。江戸時代の記録も調べましたが、ミツバチがいた証拠は見つかりませんでした。ならばどうして、奄美大島のトウヨウミツバチは「在来種のニホンミツバチ」なのでしょうか?そのようなことがあるはずありません。