「防除困難植物ヤブガラシとアレチウリの存在意義」の続きです。
この見解に従えば、上荘養蜂場のミツバチは上荘町を全体をカバーしています。名実ともに上荘養蜂場ということになります。
(みとろフルーツパークから半径2kmの図)
しかし、上の「行動半径は2、3km」というのは俗説で、研究によればセイヨウミツバチは蜜を集める場合、一般的には半径5、6kmまで飛び、最大で12km先まで飛ぶこともあるとのことです。
半径5、6kmまで飛ぶのなら、平荘も八幡も神野も氷丘も行動範囲内ということになります。12kmまで飛ぶのなら、加古川全体だけでなく、高砂、稲美、播磨、小野もカバーすることになります。あの小さな体で加古川一帯や周辺を飛び回っていると考えると胸が熱くなります。
(みとろフルーツパークから半径6kmの図)
(みとろフルーツパークから半径12kmの図)
実際のところ、ミツバチは合理的な生き物なので、巣に近いところから蜜を集めます。上荘は花が豊富なので、12kmや5、6kmも飛ぶことはなく、おそらくは半径1km以内の花から蜜を集めているものと思われます。
ミツバチは時速30kmで飛ぶ
ミツバチは時速30kmで飛ぶことができると言われています。「時速30kmで飛ぶ」ということは、1km先の花まで2分で飛んでいくということです。極端な言い方をすると、2分で1km先の花へ飛んで行き、蜜を集めたら2分で巣に戻るというわけです。
ここで考えたいのは、ミツバチの働き蜂の全長が約13mmだということです。9才の人の平均身長は130cm超です(健康局「平成25年、26年国民健康・栄養調査報告」)。ミツバチの働き蜂は9才の人の100分の1の大きさです。
さきほど「ミツバチは時速30kmで飛ぶ」と書きましたが、これを人間でたとえるなら、時速3000kmすなわち音速の2.5倍(マッハ2.5)で飛んでいるようなものです。
人間では考えられないほどの身体能力です。
「セイタカアワダチソウは生態系を害するか?」に続きます。