この写真のゴミは、セイヨウミツバチの養蜂家には見慣れないものと思いますが、ニホンミツバチの養蜂家なら見慣れたものでしょう。
これは、古い巣脾を働き蜂が噛じって粉々にした残滓です。巣屑自体は、セイヨウミツバチの養蜂家も見たことはあるでしょうが、これだけ大量なのは見たことがないかもしれません。なぜこのようなことが起きたのかというと、それは無巣礎の巣脾だからです。
一般的に、セイヨウミツバチもニホンミツバチと変わることなく、古い巣脾は噛じって壊し、新しいものに作り変えます。なぜこのような当然のことをセイヨウミツバチの養蜂家が知らないのかというと、巣礎を当然のように使っているからです。
パラフィンを含み厚みのある巣脾は、セイヨウミツバチは噛じらないため、巣屑も出にくいのです。巣礎のせいで巣脾が噛じられないことには問題があります。
一般的に、巣脾は菌など病気の原因の温床になっているため、巣脾・巣板は定期的に更新されなければならないものです。しかし、いつまでに更新すべきかは、汚染の進行度合いによるので、○年以内に更新が必要だと目安を言える人はいません。人によっては、一律に○年ごとに更新としたり、見た目の汚れ具合などを基準にしているようですが、いつまでにそうすべきかを明確に言える人はいないでしょう。私も分かりません。
しかし、これをミツバチに判断させるなら、養蜂家が巣脾・巣板の更新時期について頭を悩ます必要はなくなります。無巣礎養蜂には、そのような利点もあるのです。やり方は、『ミツバチのダニ防除』を読むか、以下のリンクからご覧ください。